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鬼海弘雄写真展「PERSONA――東京ポートレイト、 インディア、アナトリア」
鬼海弘雄写真展を伊丹市美術館に見に行った。

微妙な場所で少し面倒くさかったけど行ってよかった…!


写真の技術は雲泥の差であることはもちろん認めた上で、
自分に近いスピリットを鬼海さんに感じた。

と思っていたらあーぼーも「しーに似てる…」と序文を読んで言っていたので、やっぱりちょっとは近いものはあると思う。

写真に、自分の中のノスタルジックなものを探しているという点とか。


それはともかく、やっぱり「PERSONA」には圧倒された。

しかし、社会的に個性的であると一般的には感じられる被写体たちは、私の目には人の代表として映った。まさに「PERSONA」だったのだ。

驚いたことといえば、たいていの写真はネガティブかポジティブかのどちらかの印象を見る人に与えるもので、もっと分かりやすくいえば陰か陽かにだいたいざっくり分かれるものだと思うのだけど、
「PERSONA」は、そのどちらでもなかったこと。

というか、写真に写っている人たちは、不幸そうにも幸福そうにも見え、悲しみと喜びを背後にたたえていた。
大げさな言い方なようだけど、本当にそうだった。

それがなんとも不思議だった。
だけど、本来、人はそういうものなのだ。

私は今まで、決定的瞬間にわりとこだわってきたけど、本当に撮りたいものはそのむこうの普遍的なものなのだとまた気付かされた。

とてもおもしろかったです。

美術館も初めて行ったけどいい美術館でした。
by shizuka-irutokoro | 2012-12-10 21:57 | 展示会 | Trackback | Comments(0)


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