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サイダーハウスルール
ずーーと見よう見ようと思っていてついに見れました。
今更感満載ですが。

監督は「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレム。
なんとスウェーデン出身!シラナンダー

ギルバート・グレイプはやっぱり私の中では特別な映画です。
どのジャンルにも属さない。
暗いけど、暗くない。
息苦しさと、吹き抜けるような爽やかさ。
不思議な、本当に忘れられない、いつも心の中にあるといってもいいくらいの特別な映画です。

それで「サイダーハウスルール」。
流れる空気感はやっぱり同じで、静謐で、丁寧で、泣きたくなる人間賛歌。

ただ、監督が同じでDVDのジャケットが劇似でもギルバート・グレイプは原作はピーター・ヘッジズという人で、サイダーハウスルールはジョン・アーヴィング。
どちらの映画も著者本人が脚本も手掛けてて、それがいいんだと思う。
そしてちゃんとその差が出てます。

ピーター・ヘッジズについては全然知らないのですが、ジョン・アーヴィングはがんばって「ガープの世界」を読んで、なんとなくカラーは分かります。

ということでやっぱり私はギルバート・グレイプ派。
サイダーハウスルールの方が実際に起きることがヘビーで、それがいくら優しく美しい視点であっても、やっぱり気持ちが沈みます。
それを美しく軽やかに描くってのが醍醐味なんだろうけど。
いや、まあギルバート・グレイプもヘビーといえばヘビーか・・
でも激しくはない。
アーヴィングは激しい。

あとやっぱり終わり方が圧倒的にギルバート・グレイプの方が好きかな。

とはいえ「サイダーハウスルール」、良かった。
音楽がすごくきれいで。
映画の空気感を作るのに一役どころではなくかっていて、あの音楽ありきですね。
見てよかった。

しかしこんな素敵な二作を撮った監督が、あのここ数年見た中で一番の駄作「砂漠でサーモンフィッシング」を撮っているのだから、分からないものだ・・
脚本に忠実なのかな・・

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ところで優しさに泣きたくなるといえば、bonobosの「三月のプリズム」。

曲は知っていてなんとなく好きだなってくらいで、歌詞を全然知らなくて、
この度3月11日にラジオでかかっているのを聞いて驚いた。

bonobos、というか蔡 忠浩、すごいかも・・・・


なきべっちょらにずっと降り注ぐのが良いことばかりであることを願い
わたしたちは歌おう、
悲しみにドッコイセェと土を盛り
そして、千年の一瞬を狂った渚にまっさらなあかりがつくのを見よう

時間の速すぎる流れにも意味があるというのか
想い出もぶっちぎるほどに速く訪れる、無遠慮な未来にさえ

わたしたちは歌おう、
悲しみにドッコイセェと土を盛り
そして、千年の一瞬を狂った渚にまっさらなあかりをつけよう

(bonobos/三月のプリズム)


by shizuka-irutokoro | 2016-03-15 18:12 | 映画 | Trackback | Comments(0)


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